金曜日, 2月 15, 2008

2007年度手術の症例数と内訳

2004年から2007年の主従症例数の推移

手 術 名2004200520062007

・脳腫瘍摘出術8645

・未破裂脳動脈瘤クリッピング術13221314

・破裂脳動脈瘤クリッピング術13211720

・脳内血腫除去術31276

・定位的脳内血腫除去術7743

・浅側頭動脈中大脳動脈吻合術71184

・内頚動脈内膜剥離術(CEA)2536

・水頭症手術(シャント手術など)131887

・慢性硬膜下血腫穿頭術19243638

・急性硬膜下血腫除去術4414

・脳動脈瘤内コイル塞栓術1504

・頸動脈ステント留置術0020

・局所血栓溶解術3311

・その他9182418

 合計102156128130

木曜日, 2月 07, 2008

VFへのご質問への回答です

ヨッシーさんより,嚥下障害の検査(VF)についてご質問をいただきましたので,ここで当院ST志田より回答させていただきます.

ご質問ありがとうございます。さっそく質問に対する回答を記入させてもらいます。

Q:VF検査以外に嚥下機能を評価する方法はあるのでしょうか。

A:当院ではVF以外の評価として反復唾液飲みテスト(RSST)・改訂水飲みテスト・フードテストを行っています。各評価の方法は下記の通りです。

反復唾液飲みテスト:口腔内を湿らせた後に唾液飲みを30秒間繰り返す(30秒で2回以下が異常)

改訂水飲みテスト :冷水3mlを嚥下してもらう(3回繰り返し最も悪いものを評価する)

フードテスト   :ゼリーを食べてもらう(摂食状況を評価する)

当院では行っていませんが、他にも嚥下検査としてパルスオキシメータや頚部聴診、嚥下誘発テスト、咽頭二重造影、嚥下前後X線撮影等があります。詳しくは参考文献を参照してください(参考文献:「嚥下障害ポケットマニュアル」執筆 聖隷三方原病院嚥下チーム)。


Q:VF検査を行わず嚥下訓練をおこなってもいいのでしょうか。

A:VFの無い病院等では上記した検査法を中心に評価をし、訓練を行っているところが多いと思われます。嚥下障害の病態は様々であり、評価は必須です。VFの有無に関わらず正しい評価を行い、アプローチしていくことが重要と考えています。


返答になっているでしょうか?
わからない事がありましたら投稿してください。現在、「嚥下障害ポケットマニュアル」以外にも嚥下障害に関する文献も数多く出版されています。ぜひ参考にしてみてください。

高橋脳神経外科病院 リハビリテーション部 ST志田

日曜日, 1月 27, 2008

tPAによる血栓溶解療法の現状 (後編)

治療の流れ
来院~診断…発症時間の把握・画像診断(MRI/MRA)

診断~適応決定  …既往歴・服薬内容の確認   血液検査値の確認

インフォームドコンセント 

治療開始
0.6mg/kg(成人の場合,薬液量で30-40ml)を静脈投与10%を約1分間で,残り90%を1時間で静注


当院での治療実績
2006年10月1日~2007年9月30日  tPA静注療法 7名(全脳梗塞患者 303名の2.3%)

症例
59才男性
2007年2月1日9時10分 右麻痺・失語で来院(発症から30分後)
心房細動(+) 左中大脳動脈閉塞の診断
発症から1時間45分でtPA静注開始
静注20分後,右麻痺が改善
静注105分後,失語が改善
28病日 退院
現在,就労復帰し抗凝固療法施行中




市販後調査2005年10月11日~2007年3月31日  有効性集計対象症例 2484 例無症状          15.9%就労可能         16.4%軽度の障害(援助不要)  10.8%要介助だが独歩可能     8.9%要介助          16.0%重篤な後遺症・全介助   12.5%死亡           19.5%
計 32.3%2007年10月 田辺三菱製薬(株)
市販後調査2005年10月11日~2007年10月10日  推定使用症例 8300 例副作用報告数 1278 例(1552件) …15.4%出血関連副作用  1154例(86.9%) …13.9%    頭蓋内出血   977例    消化管出血    32例    口腔・歯肉出血  78例    尿路出血     44例    皮下出血     74例死亡転帰 276例 (関連死の可能性 128例…1.5%)  頭蓋内出血死亡  62例 …7.5%2007年10月 田辺三菱製薬(株)
地域連携により可能なこと・迅速に専門施設に搬送・血液検査